築年数 賃貸の選び方|新築・築浅・築古の違いとメリット・デメリット

賃貸物件を探すとき、「築年数は新しいほど良い」と考えて、条件を絞り込んでいませんか?実は築年数だけで物件の良し悪しは決まりません。築年数の設定の仕方によって、出会える物件の幅は大きく変わります。本記事では、築年数ごとの特徴・メリット・デメリットと、後悔しない物件選びのポイントを実務ベースで解説します。

賃貸の築年数イメージ

築年数は「新しいほど良い」とは限らない

築年数が浅い物件は設備が新しく、見た目もきれいです。しかし、それだけで「良い物件」とは言えません。

築年数と物件の良し悪しは、必ずしも比例しません。たとえば、築20年でも丁寧にリノベーションされた物件は、室内の状態が新築同然のケースもあります。逆に、築浅でも管理状態が悪く、共用部が汚れていたり、設備の不具合が放置されていたりする物件も存在します。

物件の価値を決めるのは築年数だけでなく、管理状態・リノベーションの有無・立地・設備など複数の要素です。築年数を条件として絞りすぎると、本来出会えたはずの良い物件を見逃してしまう可能性があります。


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SUUMOなどの検索では築10年以上は「5年刻み」でしか絞れない

SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトでは、築年数の絞り込みは「指定なし」「新築」「築1年以内」「築3年以内」「築5年以内」まで細かく設定できますが、築10年以上になると「築10年以内」「築15年以内」「築20年以内」「築25年以内」「築30年以内」と5年刻みの選択肢しかありません。

つまり、「築12年」の物件を探したくても「築10年以内」には表示されず、「築15年以内」まで広げなければ候補に出てきません。築10年と築15年では印象が大きく違いますが、実際には築11〜14年の物件も同じ枠に含まれており、築10年とほぼ変わらない状態の物件も多く存在します。

築年数の絞り込みを少し広げるだけで、同じ家賃帯でより広い・より設備が充実した物件に出会える可能性が高まります。

たとえば「築10年以内」を「築15年以内」に変えるだけで、候補物件数が大幅に増えることは珍しくありません。築年数の条件は、まず広めに設定して検索し、気になる物件を内見で実際に確認するというアプローチが効果的です。

築年数ごとの特徴・メリット・デメリット

築5年以内(新築・築浅)

メリット
設備・内装が最新で状態が良い

キッチン・浴室・洗面台などの設備が新しく、内装も劣化していません。給湯器や空調などの設備トラブルが起きにくい時期で、安心して住みやすい点が最大のメリットです。また、建物の断熱性・気密性も高い傾向があり、冷暖房効率が良いことも特徴です。

デメリット
家賃が高く、競争率も高い

同じエリア・同じ広さの物件と比較して、家賃が高く設定されています。人気も高いため、申込みから審査・入居までのスピードが求められる場面も多いです。また、入居者が決まりやすい分、交渉余地(家賃値引きやフリーレントなど)が少ない傾向があります。

築6〜15年(築浅〜築中間)

メリット
コストパフォーマンスが高い

新築時より家賃が落ち着いており、設備もまだ十分に使える状態の物件が多い時期です。大規模修繕が行われている物件も多く、外壁や共用部がきれいに保たれているケースが多いです。費用を抑えながら、比較的新しい環境で生活できる点で、コストパフォーマンスが最も高いゾーンともいえます。

デメリット
設備の更新状況に差がある

物件によって設備更新の状況に差があります。給湯器や水回りの設備は10年前後で交換時期を迎えるため、更新済みかどうかを確認しておくと安心です。

築16〜25年

メリット
リノベーション物件が多く、コスパが高い

この築年数帯は、リノベーション(内装の全面改修)が行われている物件が多く見られます。見た目や設備が新築に近い状態でありながら、家賃は築浅物件より抑えられているケースが多いです。また、建物の構造自体はしっかりしていることが多く、管理状態が良ければ十分に快適に住めます。

デメリット
設備の老朽化に注意が必要

リノベーションされていない物件の場合、キッチンや浴室など水回り設備の老朽化が気になる場合があります。また、配管や電気系統など目に見えない部分の状態は、内見だけでは確認しにくいため、管理会社への確認が重要です。

築26年以上(築古)

メリット
家賃が安く、立地が良い物件が多い

家賃が大幅に抑えられているケースが多く、初期費用も低くなりやすいです。また、古い物件ほど立地が良い傾向があります。昔から住宅地として発展してきたエリアに建てられているため、駅近・生活利便性が高い物件が多いのも特徴です。リノベーション済みであれば、費用を抑えながらおしゃれな内装の部屋に住めることもあります。

デメリット
設備・断熱性・耐震性の確認が必要

設備の老朽化リスクが高まります。また、1981年以前に建てられた物件は旧耐震基準のため、耐震性の観点から注意が必要です。断熱性も低い傾向があり、夏の暑さ・冬の寒さが気になる場合があります。内見での状態確認と、管理会社への設備の更新状況の確認が特に重要です。


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築年数より「管理状態」で選ぶべき理由

築年数はあくまで「建てられてからの経過年数」に過ぎません。同じ築20年の物件でも、管理が行き届いている物件と放置されている物件では、住み心地が全く異なります。

管理状態を確認するポイントとして、まずエントランスや廊下・エレベーターなどの共用部の清潔さが挙げられます。共用部が汚れている物件は、管理組合・管理会社の対応が手薄なことが多く、個室内のトラブル対応も遅れる傾向があります。

次に、ゴミ置き場の状態も重要です。ゴミ置き場が整頓されているかどうかは、入居者のモラルと管理の質を測るバロメーターになります。また、外壁や屋上の定期修繕が行われているかどうかも、長期的な建物の状態に影響します。

築年数が浅くても管理が悪い物件より、築年数が経っていても管理が行き届いた物件のほうが快適に住めます。内見時は室内だけでなく、必ず共用部も確認しましょう。

リノベーション物件は「実質の新しさ」で判断する

近年、築古物件をフルリノベーションした賃貸が増えています。内装・設備を全面的に刷新しているため、築年数の数字と室内の状態が大きくかけ離れているケースがあります。

リノベーション物件を検討する際に確認したいポイントは以下の通りです。

・水回り(キッチン・浴室・トイレ・洗面台)が交換されているか
・床・壁・天井などの内装が新しくなっているか
・給湯器・エアコンなどの設備が新品または近年交換されているか
・配管・電気系統の更新が行われているか(管理会社に確認)

表面的な内装だけが新しくなっているケースもあるため、設備の更新状況まで確認することが重要です。

築年数ごとの耐震基準について知っておくべきこと

1981年(昭和56年)6月以降に建築確認を受けた建物は「新耐震基準」が適用されており、それ以前の建物は「旧耐震基準」となります。旧耐震基準の建物は、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。

2026年現在、旧耐震基準の建物は築45年以上となります。この築年数を超える物件を検討する場合は、耐震診断の実施有無や耐震改修工事の状況を管理会社に確認しておくと安心です。

「新耐震基準」=1981年6月以降に建築確認を受けた建物。築年数でいうと、おおよそ築44年以内が目安になります(2026年時点)。

内見で確認すべきチェックポイント

築年数に関わらず、実際に部屋を見て状態を確認することが最も重要です。写真や図面だけでは分からない情報が、内見によって多く得られます。


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01
水回りの状態(カビ・水漏れ・排水のにおい)

浴室・キッチン・洗面台のカビ、蛇口周りの水垢、排水のにおいを確認しましょう。特に築年数が経っている物件は、シーリング材の劣化によるカビが発生しやすいです。

02
壁・天井のシミやひび割れ

雨漏りや結露の跡となるシミ、構造上の問題を示すひび割れがないかを確認します。特に天井角・窓周り・外壁に面した壁は注意が必要です。

03
窓の結露・断熱性

冬場に窓の結露がひどい物件は、室内の温度差が大きくカビも発生しやすくなります。二重サッシや複層ガラスが採用されているか確認しましょう。

04
共用部の清潔さ・管理状態

エントランス・廊下・ゴミ置き場の状態は管理の質を示します。内見時には必ず共用部も確認しましょう。

05
設備の動作確認

エアコン・給湯器・換気扇・インターホンなどの動作を実際に確認します。古い設備はすぐに不具合が起きる可能性があるため、入居前に交換交渉ができる場合もあります。

よくある質問(FAQ)

築何年までの物件なら安心して住めますか?
耐震基準の観点からは、1981年6月以降に建築確認を受けた「新耐震基準」の建物(2026年時点で築44年以内)であれば、耐震性の基本的な基準は満たしています。それ以上の築年数の物件でも、耐震改修工事が行われていれば問題ない場合があります。築年数よりも管理状態と設備の更新状況を確認することが重要です。
築古物件はリノベーションされていれば問題ないですか?
内装・設備が新しくなっていれば、日常生活での不便は大きく改善されます。ただし、配管や電気系統など目に見えない部分は交換されていないケースもあります。リノベーションの範囲(どこまで工事されているか)を管理会社に確認した上で判断することをおすすめします。
築年数が古い物件は家賃交渉しやすいですか?
一般的に、築年数が経っている物件ほど空室期間が長くなりやすく、家賃交渉やフリーレント交渉が通りやすい傾向があります。ただし物件・管理会社によって対応は異なります。相談しやすいのは、掲載から時間が経っている物件や、空室が続いている物件です。


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SUUMOで築年数を絞りすぎると何が問題ですか?
SUUMOなどのポータルサイトでは築10年以上の物件は5年刻みでしか絞り込めません。「築10年以内」で検索すると築11〜14年の物件は一切表示されません。条件を少し広げるだけで、同じ家賃帯でより広い・より立地が良い物件に出会える可能性が高まります。築年数は広めに設定して内見で実際に確認することをおすすめします。

まとめ

築年数は物件選びの一つの参考情報に過ぎません。新しいから良い・古いから悪いという単純な話ではなく、管理状態・リノベーションの有無・立地・設備の更新状況によって、同じ築年数でも住み心地は大きく異なります。

まず築年数の条件を広めに設定して候補を増やし、気になる物件は実際に内見して状態を自分の目で確認する——この流れが、後悔しない物件選びにつながります。

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