賃貸の入居審査は、入居申込の後に保証会社・管理会社・貸主が申込内容を確認し、契約できるかどうかを判断する手続きです。当社が扱う物件では、必要書類に不備がなければ3〜4日程度で結果が出るケースが中心です。この記事では、申込から審査結果までの流れ、必要書類、審査が長引く原因までを実務に沿って解説します。
賃貸の入居審査とは
入居審査とは、申込者が家賃を継続して支払えるか、トラブルなく入居できるかを、保証会社・管理会社・貸主がそれぞれの立場で確認する手続きです。収入や勤務状況、申込内容の整合性などが確認の対象になります。
現在はほとんどの物件で保証会社の利用が必須です。保証会社を使わない物件も一部残っていますが、少数派です。
審査で具体的に何が見られるか、審査に落ちる主な理由については、以下の記事で詳しく解説しています。この記事では流れ・書類・期間に絞って説明します。
賃貸の入居審査に落ちた理由とは?通らない原因と対処法を不動産仲介の実務視点で解説
入居申込から審査結果までの流れ
入居審査は、次の流れで進みます。保証会社・管理会社・貸主の確認は、必ずしもこの通りの順番ではなく、同時に進む物件もあります。
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借りたい物件を決めて申込む
気に入った物件が見つかったら、仲介会社へ申込みの意思を伝えます。申込は書面だけでなく、オンラインでも受け付けています。近年はオンライン申込の件数が増えており、スマートフォンから当日中に手続きを終える方も珍しくありません。多くの物件では、先に申込手続きを完了した人から審査を進めます。順位確定のタイミングは管理会社によって違い、申込書が完成した時点を基準にする会社もあれば、必要書類が揃った時点を基準にする会社もあります。
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入居申込情報を入力する
氏名・勤務先・年収・入居人数などを申込書に記入します。申込情報と、審査開始に必要な書類が揃った時点で審査がスタートします。すべての書類が揃うまで待つ必要はなく、審査の途中で追加書類を求められることもあります。申込書の詳しい記入項目や、キャンセルに関するルールは以下の記事で解説しています。
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本人確認書類などを提出する
身分証明書・就業確認書類・収入証明を提出します。オンライン申込では画像データやPDFでの添付が一般的です。必要な書類は管理会社や保証会社によって組み合わせが違うため、担当者から案内された書類をそのまま提出すれば問題ありません。
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保証会社・管理会社・貸主などが確認する
保証会社は支払い能力を、管理会社は募集条件との整合性を、貸主は最終的な入居可否を確認します。それぞれの確認内容は「入居審査は何日かかる?」の章で詳しく説明します。
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審査結果が仲介会社から連絡される
確認が完了すると、仲介会社を通じて結果が伝えられます。電話・メール・LINEなど連絡手段は担当者によって異なります。
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通過後に契約手続きへ進む
審査通過の連絡を受けたら、契約書類の準備に進みます。契約時に必要な書類は、審査時の書類と一部異なります。詳しくは次の章で説明します。
入居申込で入力する主な情報
入居申込では、以下のような情報を記入します。オンライン申込では必須項目をすべて入力しないと申込が完了しない仕組みになっているため、事前に情報を手元に揃えておくと入力途中で止まりません。
緊急連絡先には親族を指定する物件が多く、氏名・生年月日・住所・電話番号などの入力を求められます。管理会社によっては、続柄や年齢に条件を設けています。審査時に本人確認の電話が入ることがあるため、緊急連絡先に指定した方には事前に伝えておくと着信を無視されずに済みます。
入居審査で必要になる書類
審査で提出する書類と、契約時に提出する書類は別です。ここでは審査時に必要になる書類を中心に説明します。本人確認書類はすべての物件で必要ですが、収入確認書類や就業確認書類は不要な物件もあります。どこまで求められるかは管理会社や貸主によって違います。連帯保証人が必要な物件では、保証人分の書類も同様に必要です。
本人確認書類
- 運転免許証
- マイナンバーカード(顔写真付き)
身分証明書上の住所と現住所が異なる場合、公共料金の領収書など追加の書類提出を求められます。以前はパスポートや健康保険証も身分証明の補助書類として使えましたが、健康保険証は制度上すでに存在せず、身分証としても使えません。運転免許証かマイナンバーカードのいずれかを用意してください。
就業・就学を確認する書類
社名が記載された健康保険証は、審査書類としての効力を失っています。従来の健康保険証は2025年12月をもって新規発行・利用が終了しており、就業確認の根拠として提出を求められることはなくなりました。
現在は、管理会社や保証会社の指定に応じて、資格確認書・資格情報のお知らせ・マイナポータルで確認できる医療保険の資格情報のいずれかを求められます。会社員の方は、マイナポータルから取得した資格情報のPDFデータの提出を求められる場合や、社員証の画像提出を求められる場合もあります。マイナポータルからの資格情報の確認・取得方法は、以下のデジタル庁の公式ページで手順を確認できます。
マイナポータルでマイナ保険証(医療保険)の資格情報を確認・取得する方法|デジタル庁(外部リンク)
これに加えて、在職証明書・雇用契約書・労働条件通知書のいずれかで就業状況を確認する管理会社もあります。学生の方は学生証や合格通知書が対象です。必要書類の組み合わせは管理会社や保証会社によって違うため、申込時に仲介会社から案内された書類をそのまま用意すれば足ります。
収入を確認する書類
すでに勤務している方は、源泉徴収票・住民税課税決定通知書・直近3か月分の給与明細のいずれかを提出します。自営業の方は確定申告書や納税証明書、通帳の入出金記録を使います。
転職予定・自営業・学生などで追加されやすい書類
転職や就職が決まっている方は、内定通知書や労働条件通知書で見込み収入を証明します。開業直後の自営業の方は、開業届や業務委託契約書、事業内容が確認できるURLなどを追加で求められることがあります。学生の方は学生証に加えて、収入のある連帯保証人の書類が必要になります。
契約時に必要な書類(住民票・印鑑登録証明書・納税証明書など)は、審査書類とは別に用意します。審査の段階では不要でも、契約直前になって慌てないよう、住民票だけは早めに取得しておくと手続きが止まりません。
入居審査は何日かかる?
当社が扱う物件では、必要書類に不備がなければ3〜4日程度で結果が出るケースが中心です。早ければ即日から翌日で終わる物件もあれば、追加書類の提出や貸主の回答待ちが発生すると1週間以上かかることもあります。保証会社・管理会社・貸主の確認日数を単純に足し算した日数にはならず、複数の確認が同時に進むこともあります。
保証会社の確認
保証会社は、収入や信用情報、緊急連絡先への確認などをもとに支払い能力を判断します。申込内容や書類に不備がなければ、確認は最短で即日から翌日に終わります。本人や緊急連絡先への電話確認が入る物件では、連絡がつくまで確認が止まります。保証会社の仕組みや連帯保証人との違いは以下の記事で、初回保証料・月額保証料などの費用については別の記事で詳しく解説しています。
賃貸保証会社とは?加入が必要な理由・仕組み・連帯保証人との違いを解説
賃貸契約に必要な家賃保証会社に関する費用|種類や相場などについての詳細説明
管理会社の確認
管理会社は、申込内容が募集条件に合っているかを確認します。入居人数・契約名義・入居目的・ペット飼育の有無・駐車場利用の有無に加え、当社の管理物件であれば過去の入居履歴も確認対象です。貸主が個別に定めた入居条件がある場合は、その適合も見ます。
私の経験上、管理会社の企業規模が大きいほど、確認にかかる日数は延びる傾向があります。担当者の一存で完了する小規模な管理会社に比べ、大手の管理会社では申込内容の確認を複数部署でチェックする体制になっていることが多く、その分だけ確認に日数を要します。管理会社の役割については以下の記事で詳しく解説しています。
賃貸物件の管理会社とは。違いや良い管理会社の見分け方を不動産会社が解説
貸主の確認
最終的な入居可否を判断するのは貸主です。担当者だけで完結する物件もあれば、貸主側で社内承認や複数人の確認が必要な物件もあります。後者は回答までに日数がかかります。休業日や連休を挟むと、さらに延びます。
入居審査が長引く主な原因
審査が止まる最大の原因の一つは、申込内容や必要書類の不足です。勤務先の電話番号や緊急連絡先の生年月日など、細かい項目の記入漏れがあると、そこで確認が止まります。
次に多いのが、本人確認の電話がつながらないケースです。担当者は複数回架電しますが、応答がなければ確認を進められません。緊急連絡先の方についても同様で、事前に「保証会社や管理会社から確認の電話が入ることがある」と伝えておくと、着信を見て折り返す判断がしやすくなります。
このほか、貸主からの回答待ち、管理会社や貸主の休業日、引越しシーズンなど審査依頼が集中する時期も、結果が出るまでの日数を延ばす要因になります。
加えて、近年は本人確認そのものが厳格化しています。虚偽申告や書類偽造への対策として、保証会社・管理会社ともに確認項目や照合の手順を増やしており、以前であれば即日で終わっていたはずの確認に、数日単位の時間がかかる物件が増えています。
審査が遅い=落ちたとは限らない
審査結果が遅いだけで、審査に落ちたと判断することはできません。保証会社の確認が早く終わっていても、貸主の回答待ちで止まっているケースは珍しくありません。
結果が遅れる理由の多くは、追加確認・貸主の回答待ち・書類確認・本人確認の電話・休業日のいずれかです。これらはすべて、審査結果の良し悪しとは無関係に発生します。
申込から1週間程度たっても結果の連絡がない場合は、仲介会社に「今どの段階で止まっているか」を確認して問題ありません。担当者に状況を聞けば、追加書類が必要な段階なのか、貸主の回答を待っている段階なのかがわかります。
よくある質問
まとめ
- 入居審査は、保証会社・管理会社・貸主がそれぞれ確認を行う手続き
- 審査は申込情報と必要書類が揃った時点から進み、途中で追加書類を求められることもある
- 当社が扱う物件では、結果が出るまで3〜4日程度が中心
- 就業確認書類は健康保険証だけでなく、資格確認書やマイナポータルの画面など管理会社の指定に応じて変わる
- 審査が長引く最大の原因は、申込内容や書類の不足
- 審査結果が遅いことは、落ちたことを意味しない
