1. 賃貸ポータルサイトとは?仕組みをまず理解する
SUUMO・HOME’S・アットホームなどの賃貸情報サイト(ポータルサイト)は、複数の不動産会社が掲載料を支払って物件情報を登録する「広告媒体」です。運営会社が直接物件を持っているわけではありません。
物件を掲載するかどうかは各不動産会社の判断に委ねられているため、「SUUMOには掲載しているがHOME’Sには掲載していない」というケースや、逆にHOME’Sにしか出ていない物件も存在します。また、同じ物件が複数の不動産会社からそれぞれ掲載されるため、重複表示が生じやすい構造になっています。
さらに、すでに契約が決まった物件の情報を不動産会社が削除しないままにしていると、空室に見えて実際は埋まっているいわゆる「おとり物件」が発生します。この仕組みを理解した上で使うことが、賢い部屋探しの第一歩です。
2. 3サイトの特徴比較(一覧)
| 比較項目 | SUUMO | HOME’S | アットホーム |
|---|---|---|---|
| 掲載物件数 | ◎ 最多 | ○ 多い | △ やや少なめ |
| 画像の充実度 | ○ 多い | ◎ 最も充実 | △ 差がある |
| 重複表示の少なさ (名寄せ機能) |
○ 整理されている | △ やや多い | × 重複が多い |
| おとり物件の少なさ | △ 対策はあるが残存 | ○ AI検知で少ない | × 更新遅れあり |
3. SUUMO(スーモ)の特徴と注意点
SUUMO(スーモ)
特徴
SUUMOは物件情報数・利用者数ともに国内最大級のポータルサイトです。新着物件の掲載スピードが早く、多くの不動産会社がまず最初にSUUMOへ物件を掲載するため、掲載数は他サイトを大きく上回ります。
また、同じ物件情報をまとめる「名寄せ」機能が他サイトと比べて優れており、特にスマートフォン版では重複した物件が整理されて表示されます。物件を効率よく比較したい方にとって使いやすい画面構成になっています。
SUUMOに1社が物件を掲載する際は掲載件数に応じて費用が発生するため、不動産会社側は本当に反響を取りたい物件だけを厳選し、写真も充実させる傾向があります。結果として、掲載情報全体の質が高くなりやすいという特徴があります。
注意点
1つの物件に対して30社以上の不動産会社が同時に掲載しているケースもあり、どの会社の情報が上位に表示されるかはタイミングによって変わります。そのため、同じ物件でも閲覧するタイミングによって写真が少なかったり、情報が簡略的だったりする場合があります。気になる物件は複数の掲載ページを比べるか、直接不動産会社へ問い合わせるのが確実です。
また、掲載競争が激しい分、おとり物件(すでに成約済みなのに掲載を続けている物件)が混入しやすい面もあります。SUUMOも削除対策を行っていますが、掲載件数が膨大なため完全には防ぎきれていないのが現状です。
名古屋エリアでのマチラボ調査では、SUUMO掲載物件の約15%が、すでに募集終了している可能性が高い状態でした。気になる物件は必ず不動産会社へ空室確認をしてから動くことをおすすめします。
4. HOME’S(ホームズ)の特徴と注意点
HOME’S(ホームズ)
特徴
HOME’Sは物件画像の掲載数と内容の充実度を非常に重視しているサイトです。一定数以上の写真を掲載していない物件は検索結果で上位に表示されにくい仕組みになっており、さらに360度見渡せるパノラマ画像を5枚掲載している物件が優先的に上位に表示されます。その結果、どの物件ページを開いても写真が豊富で、室内や設備の雰囲気を視覚的に確認しやすいのがHOME’Sの大きな特徴です。「間取り図だけではイメージが湧かない」という方にとって特に使いやすいサイトといえます。
おとり物件への対策という面でも、HOME’Sは他の大手サイトと比べて積極的に取り組んでいます。一部の管理会社とシステム連携して募集終了物件を自動削除する仕組みや、AIによるおとり物件検知ツールを独自に開発して掲載削除を促す仕組みを導入しており、情報の信頼性が高い点が強みです。
注意点
掲載物件数はSUUMOと比べるとやや少ない傾向があります。SUUMOには掲載しているがHOME’Sには掲載していない不動産会社も一定数存在するためです。ただし、実際にはSUUMOに掲載されている物件の多くはHOME’Sにも掲載されているため、利用者が大きく情報を取りこぼすことはほとんどありません。
また、同じ建物の情報をひとつにまとめる名寄せ機能がSUUMOほど強くないため、同一マンションの部屋情報が別々の物件として複数登録されるケースが見られます。検索結果に同じ建物が何件も出てきて混乱しやすい点には注意が必要です。
5. アットホームの特徴と注意点
アットホーム
特徴
アットホームはもともと「不動産会社を支援するサービス」として始まった会社で、地域密着型の中小不動産会社が多く加盟しているのが特徴です。地元密着の管理会社やオーナーが直接登録している物件もあり、数は多くないものの、SUUMOやHOME’Sには掲載されていない物件が見つかることがあります。また、店舗・事務所などの事業用物件の掲載数が多く、住居以外の物件を探している方には有用なサイトです。
注意点
名古屋エリアにおいては、名寄せ機能が他の大手2サイトほど強くなく、同じマンションやアパートの部屋情報が複数表示されるケースが多く見られます。同じ物件が何度も出てきて情報が整理されておらず、見づらく感じる方も少なくありません。
また、掲載情報の更新頻度がやや遅い傾向があります。すでに募集が終了した物件が長期間「募集中」として掲載されたままになっているケースも見受けられます。これは情報更新をこまめに行わない不動産会社側の問題でもありますが、アットホームではそれを自動的に排除する仕組みが他のサイトと比べると十分に機能していない印象があります。
6. 名古屋での部屋探しにおすすめのサイトは?
名古屋エリアでお部屋探しをする場合は、SUUMOとHOME’Sの2サイトを中心に使うのがおすすめです。この2サイトをあわせて使えば、名古屋市内で流通している賃貸物件のほぼ全体をカバーできます。
アットホームは、他の2サイトでどうしても見つからない場合や、地場の管理会社が直接管理している物件を探したいとき、または事業用物件を探すときに補完的に活用するのが現実的な使い方です。
| まず使うサイト | SUUMOとHOME’Sの2サイトを並行して使う。この2サイトで名古屋市内の流通物件はほぼカバーできる。 |
| 写真でしっかり確認したいなら | HOME’Sをメインに。パノラマ画像が充実しており、内見前に部屋の雰囲気を把握しやすい。 |
| 物件数を幅広く見たいなら | SUUMOをメインに。掲載件数が最も多く、新着物件も早く反映される。 |
| 地場の物件を掘り出したいなら | アットホームも追加でチェック。地元密着型の管理会社が直接登録した物件が見つかることがある。 |
| 事業用・店舗物件を探すなら | アットホームが比較的強い。住宅用途以外はアットホームを先にチェックする価値がある。 |
なお、マチラボもSUUMOとHOME’Sを中心に物件を掲載しています。自社サイトにも最新情報を毎日更新して掲載しています。
7. ポータルサイト以外の探し方
不動産会社の公式サイトを活用する
物件情報はポータルサイトだけでなく、各不動産会社の公式サイトにも掲載されています。重複物件が少なく、おとり物件も出にくいのが特徴です。ただし、不動産会社によっては自社サイトの更新頻度が低く、掲載情報が最新でない場合もあるため、気になる物件は問い合わせで現況を確認することが大切です。
マチラボ公式サイトの特徴
マチラボの公式サイトでは、同じ物件の重複表示なし・毎日の情報更新・おとり物件の掲載なし・パノラマ画像を含む画像情報の充実、という点を意識した運営をしています。
また、名古屋市内の物件であれば、ポータルサイトに掲載されている物件の多くをマチラボでも仲介手数料無料でご紹介できます。物件名やURLを問い合わせフォームからお送りいただければ、現況を確認したうえで無料の見積書を作成してお送りします。なお、どのサイトでも募集終了の反映に2〜3日のタイムラグが生じることがあります。その場合は「すでに申し込みが入っています」と正確にご案内します。
8. よくある質問(FAQ)
執筆者
株式会社マチラボ 代表取締役
1級FP技能士・宅地建物取引士・マンション管理士・賃貸不動産経営管理士
これまで1,000件以上のお部屋探しをサポートしてきた賃貸仲介の実務経験をもとに、賃貸契約や初期費用、退去費用など賃貸に関する情報をわかりやすく解説しています。
1級ファイナンシャルプランナーおよび宅地建物取引士としての知識を活かし、家賃だけでなく初期費用や更新費用、退去費用なども含めた「総合的な住居コスト」を意識したお部屋探しのアドバイスを行っています。
また、名古屋出身で名古屋の賃貸市場やエリア特性にも精通しており、地域事情を踏まえた現実的で正確な情報提供を心がけています。