TikTok・インスタの不動産屋は怪しい?SNSで賃貸を探す「罠」と失敗しない見極め方

TikTokやInstagramで賃貸物件を紹介している不動産会社を見かけたことがある方も多いでしょう。おしゃれな内装の動画、「神物件」「破格」といったキャプション、「詳細はDMで」という誘導文。見ていると気になるかもしれません。しかしこの記事では、SNSで集客している不動産会社には問題が多い、という立場から実態を解説します。マチラボ自身も過去にSNS集客を試みたことがありますが、さまざまな問題点があり現在はやめています。その経験も踏まえながら、SNSで賃貸物件を探す際のリスクと、信頼できる不動産会社の見極め方をお伝えします。
SNSでの賃貸物件探し

なぜSNSで集客する不動産会社が増えているのか

TikTokやInstagramでルームツアーや物件紹介を行う不動産会社が増えています。理由は単純です。SNSは基本的に無料で始められ、うまくいけば広告費をほとんどかけずに集客できるからです。

一方、SUUMOやHOME’Sなどの大手不動産情報サイトへの掲載は、毎月相当な費用がかかります。新規の仲介会社や小規模な会社にとって、SNSはコストをかけずに認知度を上げる手段として魅力的に映ります。

さらに見逃せない点として、SUUMOやHOME’Sに掲載できない不動産会社が存在するという事実があります。過去に違反掲載やおとり物件といった問題を起こした会社、あるいは掲載料金の滞納がある会社は、情報サイト側から掲載NGとなっているケースがあります。このような会社にとって、誰でも無審査で始められるSNSは、実質的に唯一残された集客手段になっています。

マチラボ自身も、以前はSNSを使った集客を検討し、試みたことがあります。しかし実際に運用してみると、後述するさまざまな問題点があることが分かりました。物件情報の正確性の維持が難しいこと、広告表示のルールを守り続けることの難しさ、そしてそもそも問い合わせにつながる質の高い集客ができないこと。これらの理由から、現在はSNS集客を行っていません。

その代わり、自社ウェブサイトのGoogle検索上位表示に注力し、内容の充実した記事や物件情報を通じた集客を続けています。SNSは手軽に始められる反面、きちんとやろうとすると相当な手間と、法的ルールへの理解が必要です。それに対して、多くのSNS活用業者はコスト削減と集客の手軽さを優先するあまり、ルールや情報の正確性がおろそかになっているケースが散見されます。

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TikTok・インスタの不動産屋は本当に怪しいのか

結論から言うと、すべてのSNS活用不動産会社が問題があるわけではありません。誠実に情報発信している会社も存在します。ただし、問題のある会社が多いのも事実です。

なぜそう言えるのか。不動産公正取引協議会が2025年6月から7月にかけてInstagramに掲載されている物件広告を対象に実施した実態調査では、必要な表示事項を漏れなく表示していた物件は1件もなかったという結果が報告されています。

調査データ

不動産公正取引協議会の調査(2025年6月〜7月・Instagram対象):必要な表示事項を漏れなく記載した物件広告は0件。東京宅建協会が紹介している調査(Instagram広告436件)では、取引態様の未表示が86.5%、賃貸物件での賃料未表示が56.5%にのぼった。

これは「一部の悪質な会社だけの問題」ではありません。SNS物件広告全体として、法令の遵守状況が著しく低い実態があります。

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SNSの物件紹介で起きやすい問題

SNSでの物件紹介には、SUUMO・HOME’Sなどの情報サイトでは起きにくい固有の問題があります。

見栄えのよい部分だけを切り取った投稿

動画や写真は編集できます。部屋の中で最も映える角度・最もきれいな場所だけを映した投稿は珍しくありません。実際に内見すると「思っていたより狭い」「日当たりが全然違う」「隣の建物が近い」といったギャップが生じやすいのは、SNS物件紹介の構造的な問題です。

家賃・管理費・初期費用が書かれていない

SNS投稿では、家賃・管理費・敷金・礼金・仲介手数料・保証会社費用といった費用情報が記載されていないことが多いです。「いくら払えば住めるのか」という最も重要な情報が分からないまま問い合わせを促される構造です。これは単なる情報不足ではなく、不動産の広告として法的に必要な表示が欠けている状態です。

所在地が曖昧・ぼかされている

「〇〇エリア」「都内某所」のように所在地が特定できない投稿も見られます。問い合わせてみて初めて物件の場所が分かる、という誘導型の投稿です。エリアや最寄り駅は物件選びの基本情報であり、これが書かれていない投稿は広告として不完全です。

空室状況が古い・成約済み投稿が残る

SNSの投稿は基本的に残り続けます。成約済みになった物件の投稿を削除せずに放置しているケースが非常に多く、後から検索で見つけた人が「まだ空いている」と誤解してしまいます。

首都圏不動産公正取引協議会によると、成約済みの物件をSNSに投稿したままにしておくとおとり広告に該当する可能性があり、基本的には削除を推奨する立場を取っています。投稿を残したい場合は「成約済み」と目立つ位置に明示する必要がありますが、それすら行われていないケースがほとんどです。

SNSで多い「DM・LINE誘導」はなぜ行われるのか

SNS物件投稿の特徴として、「詳細はDMへ」「LINEで紹介します」という誘導が非常に多いことがあります。なぜこうした誘導が行われるのか、その理由を整理します。

不動産会社側の理由

  • 反響を取りたい:投稿に問い合わせを集めることがSNS運用の目的であり、詳細を投稿に書くと問い合わせが減る
  • 顧客情報を取得したい:DMやLINEで連絡を取ることで、名前・連絡先・希望条件などの個人情報を入手できる
  • 他の物件に誘導しやすい:個別対応の中で「この物件は成約済みです。似た物件を紹介します」と別の物件へ誘導しやすくなる
  • 競合に情報を見せたくない:詳細を公開すると他社との比較が容易になるため、あえて情報を出さない

問い合わせる側のデメリット

DM・LINE誘導の問題は、入居希望者にとって物件情報を比較・判断するのが難しくなる点です。家賃も所在地も条件も分からないまま個人情報を渡すことになります。そして個別対応の中で、あなたのニーズに合わない物件を押し付けられるリスクがあります。

注意

「詳細はDMで」という誘導に対して、DMで問い合わせた後に「その物件はすでに成約済みです」と言われて別の物件を紹介される、というケースは典型的なおとり広告の手口です。最初から存在しない・または成約済みの物件を使って問い合わせを集める行為は、景品表示法や宅建業法で禁止されています。

SNSの賃貸物件で注意すべきおとり物件リスク

SNSとおとり物件が掲載されやすい、というのが実態です。

SUUMO・HOME’Sなどの情報サイトでは、掲載業者に対して成約後の物件削除が義務付けられており、違反が発覚すると掲載停止処分を受けます。つまり、プラットフォーム側に一定の管理機能があります。

一方SNSでは、成約後に投稿を削除するかどうかは投稿者次第です。削除しなくても即座にペナルティを受ける仕組みがありません。また、TikTokやInstagramは投稿の拡散力が高く、成約済みの物件投稿が何ヶ月も後にアルゴリズムで再拡散されることがあります。後から見た人が「空いている」と勘違いしてしまうリスクは、SNS固有の問題です。

おとり物件の判断基準として、不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)では「実際には取引することができない物件に関する表示」「実際には存在しない物件の表示」などがおとり広告として禁止されています。

参考:公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会

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「最強物件」「破格」「神物件」という表現に注意

SNSではバズりやすいキャプションとして「神物件」「破格の家賃」「最強コスパ」「超希少」「激安」といった表現が多用されます。しかし不動産広告では、合理的な根拠なしにこれらの表現を使うことはルール違反です。

不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)第18条第2項では、「最高」「最強」「格安」「激安」「超」「抜群」などを「特定用語」として、合理的な根拠がある場合を除き使用を禁止しています。

不動産公正取引協議会の実態調査では、SNS広告においてこうした特定用語が合理的根拠なく使用されている事例も調査対象となっています。

注意

「神物件」「最強コスパ」などの表現はSNSバズ用のキャプションとして作られており、物件の実態を正確に伝えるものではありません。こうした表現が使われている投稿ほど、冷静に確認することが必要です。実際に内見して、家賃・管理費・初期費用・立地・築年数・設備を自分の目で確かめてください。

SNSの物件紹介も法律を守らなければならない

SNS投稿も、不動産の広告である以上、法律の適用外ではありません。以下の法律・規約が適用されます。

  • 宅地建物取引業法(宅建業法):誇大広告の禁止(第32条)、取引態様の明示義務(第34条)、おとり広告の禁止
  • 不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約):賃料・所在地・面積・取引態様などの必要記載事項、特定用語の制限
  • 景品表示法:不当表示・おとり広告の禁止

しかし前述の調査が示すように、これらのルールはSNS上ではほとんど守られていないのが実態です。「SNSだから免除される」「投稿なのだから広告ではない」という言い訳は通用しません。宅地建物取引業者が行う物件の情報発信は、媒体がSNSであっても広告として規制の対象になります。

SNS集客不動産会社を利用するリスクとデメリット

ここまで述べてきた問題点を整理すると、SNS集客を主体とする不動産会社を利用することには、具体的にどのようなリスクがあるかがみえてきます。

① ルール・法律を無視した悪質業者が多い

前述の調査が示すとおり、SNS物件広告の大半は法律上の必要表示事項を満たしていません。これは「うっかりミス」ではなく、法律やルールに対する意識が根本的に低い業者が多いという実態を反映しています。

不動産取引では、重要事項説明・契約書の内容・費用の透明性など、法律に基づいて入居者を守るための手続きがあります。広告の段階でルールを守らない会社が、契約・入居後のトラブル対応においても適切に対応してくれるかは疑問です。
また、過去に規約違反によりSUUMOやHOME’Sへの掲載をNGとされた経緯のある会社が混在している可能性もあります。

② 物件の比較・検討がしにくい

SNS投稿は家賃・管理費・初期費用・所在地・築年数・面積などの基本情報が欠けていることが多く、複数の物件を横並びで比較することができません。SUUMO・HOME’Sなどの情報サイトでは同じ条件で複数物件を一覧比較できますが、SNS経由では「DM・LINE」での個別対応が前提となり、比較の土台が作れないまま話が進む構造になっています。

物件を比較できない状況は、入居者にとって不利です。「他にもっと良い物件があるかもしれない」という判断ができないまま、担当者のペースで話が進むリスクがあります。

③ 想定していた物件と違う物件を契約させられる

SNSで見た物件に問い合わせた後、「その物件はすでに成約済みです」と言われ、別の物件を紹介されるケースがあります。これはおとり物件の典型的な手口ですが、問い合わせた後に紹介される物件が、当初の希望条件を外れていることも多いです。

「せっかく問い合わせたのだから」という心理や、長い時間をかけてやりとりした後には「もうここでいいか」という判断になりやすいため、本来希望していた条件より劣る物件で妥協してしまうことがあります。また、動画やSNS投稿の印象と実際の部屋の状態が大きく異なるケースも実際に発生しています。

④ 想定外の費用を請求される

SNS投稿では家賃しか表示されていないケースが多く、問い合わせ後に出てくる見積書で初めて初期費用の全額が分かることがあります。仲介手数料・保証会社費用・火災保険料・鍵交換費用に加えて、消臭施工費・防虫費・24時間サポート・書類作成費などの任意オプションが当然のように含まれている場合があります。

比較対象がないまま個別対応されると、こうした費用の妥当性を判断する材料がなく、そのまま支払ってしまいがちです。

⑤ 個人情報をDM・LINEで渡すリスク

SNS経由での問い合わせでは、DMやLINEで名前・電話番号・希望条件などを送ることになります。宅建業免許のない業者や、実態が不明な会社に個人情報を渡すリスクがあります。また、一度連絡先を伝えると、希望に合わない物件を繰り返し紹介されたり、しつこい営業連絡が来たりするケースも報告されています。

⑥ 契約後・入居後のトラブル対応が不安

集客手段としてSNSに依存している会社の中には、契約後のフォローや入居中のトラブル対応を十分に行えない体制の会社も少なくありません。SNS映えする投稿には力を入れても、実際の業務対応の質が伴っていないケースがあります。設備の不具合・管理会社とのやりとり・退去時の立会いなど、入居後に不動産会社が必要になる場面は多くあります。

注意

賃貸の契約は一度結ぶと簡単にはやり直せません。SNSの見た目の印象で不動産会社を選ぶのではなく、会社の実態(宅建業免許番号・会社所在地・口コミ・対応の誠実さ)を確認してから依頼するようにしてください。

例外:管理会社・貸主が自社物件を紹介するケース

ただし例外として、管理会社や貸主が自ら所有・管理している物件を直接紹介するSNS投稿については、仲介業者による広告とは異なる扱いになります。自ら貸主として貸借する場合は宅建業法上の「仲介」にあたらないため、取引態様の明示義務などが異なります。

こうしたアカウントは、物件の情報が直接的・正確に発信されることが多く、比較的信頼できるケースがあります。「このアパートのオーナーです」「自社管理物件を直接紹介しています」といった説明がある場合は、仲介業者のSNS集客とは分けて考えることができます。また、こうしたアカウントでは物件名(建物名)を明記して投稿していることが多いのも特徴です。物件名が明記されていれば、自分でSUUMOなどで検索して情報を照合することができます。

ルームツアー動画にも注意が必要

TikTokやYouTubeショートで見られるルームツアー動画も、見た目の印象と実態にギャップがあることがあります。

そもそも、賃貸不動産は流動性が非常に高いものです。条件の良い物件は申し込みが集中し、ルームツアー動画を撮影・編集している間にも他の会社や他の入居希望者から申し込みが入り、募集終了となることが珍しくありません。動画を公開した翌日には成約済みになっているケースもあります。
このような理由から、多くの不動産会社はルームツアー動画をあまり作りません。手間とコストをかけて動画を作っても、公開時にはすでに成約済みになっているリスクが高いからです。つまり、ルームツアー動画を積極的に作っている業者は、そもそも「その物件が空いているかどうかよりも、問い合わせを集めること」を目的にしている可能性があります。

また、人気のある条件の良い物件は、清掃完了前に申し込みが入って募集終了になることが多いです。動画が公開された時点でその物件は空いていても、数日後に問い合わせた時にはすでに成約済み、というケースは珍しくありません。

さらに問題なのは、実際の紹介物件とは別の部屋の動画を流用しているケースです。マチラボでも、内覧対応の現場で「他社のSNS動画で見た部屋と違う」という声を聞いたことがあります。同じ建物の別の部屋、または全く別の物件の映像を使い回して投稿している場合、動画の内装や広さは実際に入居する部屋とは無関係になります。

また、退去前の物件(まだ前の入居者が住んでいる状態)で撮影した動画を使い回しているケースも確認されています。その後クリーニングや補修が行われるにしても、動画の状態と入居時の状態は変わります。

ポイント

ルームツアー動画で気になった物件があった場合、必ず以下を確認してください。
撮影したのが実際に募集している部屋かどうかを確認する
現在も空室かどうかを問い合わせで確認してから内見を申し込む
・実際に内見して、動画との乖離がないか自分の目で確かめる

SNS集客の不動産会社を見極めるチェックポイント

すべてのSNS活用業者が問題があるとは言い切れません。信頼できる会社かどうかを見極めるために、以下の点を確認してください。

  • 物件名(建物名)が明記されているか:物件名の記載がない投稿はおとり物件の可能性が高い。物件名があれば情報サイトで照合できる
  • 家賃・管理費・初期費用の概算が明示されているか:費用が全く書かれていない投稿は広告として不完全
  • 所在地・最寄り駅が明記されているか:「都内某所」「〇〇エリア」のように曖昧な投稿は要注意
  • 取引態様(仲介・売主・代理)が書かれているか:法律上の必須記載事項。書かれていない場合は法令遵守意識が低い
  • 「詳細はDM」という誘導がメインになっていないか:DM誘導が主体の投稿は、おとり物件リスクが高い
  • 成約済み表示がない古い投稿が残っていないか:過去投稿を確認し、削除・成約済み表示が適切に行われているかを見る
  • 「神物件」「最強」などの根拠なき表現が多用されていないか:バズ目的のキャプションが多い投稿は内容の信頼性が低い
  • 会社名・宅建業免許番号が確認できるか:SNS上でも事業者として確認できる情報があるかをチェックする
ポイント

SNSで気になる物件を見つけた場合でも、最終的にはSUUMOやHOME’Sなどの情報サイトで同じ物件が掲載されているかどうかを確認することをおすすめします。情報サイトには掲載管理のルールがあり、家賃・管理費・所在地・取引態様などの必須情報が整理されています。SNSの投稿と情報サイトの内容を照合することで、情報の正確性をある程度確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q. TikTokやInstagramで物件を見つけて問い合わせてもいいですか?
A. 問い合わせること自体は問題ありません。ただし、SNS投稿には家賃・所在地・取引態様などが書かれていないことが多く、成約済み物件が残っているリスクもあります。問い合わせる前に、SUUMOやHOME’Sなどの情報サイトで同じ物件が掲載されているかを確認し、情報の正確性をチェックすることをおすすめします。
Q. 「詳細はDMで」という投稿に問い合わせると、おとり物件に誘導される可能性はありますか?
A. そのリスクはあります。問い合わせた後に「その物件は成約済みです。似た物件を紹介します」と誘導されるケースは典型的なおとり物件の手口です。最初から成約済みまたは存在しない物件を使って問い合わせを集める行為は景品表示法・宅建業法で禁止されていますが、SNS上では管理が行き届いていないのが実態です。
Q. ルームツアー動画と実際の部屋が違うことはありますか?
A. あります。撮影に使用した部屋と実際に募集している部屋が異なるケースや、退去前の状態で撮影した動画を使い回しているケースが確認されています。気になる物件があれば、実際にその部屋を内見して確かめることが重要です。動画の内装や広さをそのまま信用することには注意が必要です。
Q. SNS投稿でも不動産広告の法律は適用されますか?
A. はい、適用されます。宅地建物取引業者が行う物件の情報発信は、媒体がSNSであっても宅建業法・不動産公正競争規約・景品表示法の規制対象になります。「SNSだから広告ではない」という言い訳は通用しません。ただし実態として、SNSでは法令遵守状況が著しく低く、行政や公正取引協議会もこの問題への対応を進めています。
Q. 信頼できる不動産会社かどうかをSNSで判断する方法はありますか?
A. 投稿に家賃・管理費・所在地・取引態様が明記されているかが基本的な確認点です。これらが書かれていない投稿は法令遵守の意識が低い可能性があります。また、会社名・宅建業免許番号が確認できるか、成約済み物件が適切に処理されているかも重要です。SNSの投稿だけで判断するのではなく、会社のウェブサイトや情報サイトでの掲載内容も合わせて確認することをおすすめします。

まとめ

  • SNSで集客する不動産会社が増えているのは、広告費がかからないためだけでなく、SUUMOやHOME’Sへの掲載をNGとされている会社がSNSに流れているケースもある
  • 不動産公正取引協議会の調査では、InstagramのSNS物件広告のうち必要表示事項を漏れなく記載した物件は0件。東京宅建協会が紹介する調査でも取引態様の未表示が86.5%、賃貸物件での賃料未表示が56.5%という結果がある
  • SNS集客業者を利用する主なリスク:①法律・ルールを無視した悪質業者が多い ②物件の比較検討がしにくい ③想定と違う物件を契約させられる ④想定外の費用を請求される ⑤個人情報をDM・LINEで渡すリスク ⑥契約後・入居後の対応が不安
  • 家賃・管理費・所在地・取引態様の未記載、成約済み投稿の放置、おとり物件リスクがSNS物件紹介の主な問題
  • 「詳細はDMで」という誘導は、おとり物件への誘導リスクが高く、情報比較もできなくなる
  • 「神物件」「最強」「破格」などの表現は合理的根拠がなければルール違反。バズ目的のキャプションは信頼性が低い
  • 賃貸は流動性が高く、ルームツアー動画を撮影・編集している間に成約になるケースが多い。普通の不動産会社がルームツアーをあまり作らないのはこのため
  • ルームツアー動画は別の部屋や退去前の部屋を撮影した映像を使い回しているケースがある。必ず実際に内見して確認すること
  • 管理会社や貸主が自社物件を直接紹介しているSNSは比較的信頼できるケースもある。物件名を明記していることが多い
  • 投稿に物件名がない場合はおとり物件の可能性が高い。物件名があれば情報サイトで照合して正確性を確認できる

栗田伸裕のプロフィール写真
執筆者
栗田 伸裕

株式会社マチラボ 代表取締役

1級FP技能士
宅地建物取引士
マンション管理士
賃貸不動産経営管理士

これまで1,000件以上のお部屋探しをサポートしてきた賃貸仲介の実務経験をもとに、賃貸契約や初期費用、退去費用など賃貸に関する情報をわかりやすく解説しています。1級ファイナンシャルプランナーおよび宅地建物取引士としての知識を活かし、家賃だけでなく初期費用や更新費用、退去費用なども含めた「総合的な住居コスト」を意識したお部屋探しのアドバイスを行っています。また、名古屋出身で名古屋の賃貸市場やエリア特性にも精通しており、地域事情を踏まえた現実的で正確な情報提供を心がけています。